【制作の裏側】前年比5倍のデザイン制作プロセス
BISCOMでは、「着物のお直し.com」という、自社サイトの運営をおこなっています。
着物のお直しをネットから依頼ができるホームページは数少なく、全国からたくさんのご依頼をいただいています。
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・BISCOMのちょっと変わった仕事
・自社運営サイトのリニューアル
13年前にサイトを立ち上げてから、今年6月、ようやくサイトのリニューアルを行いました。
公開から2ヵ月で
- ご依頼数が前年比5倍
- 単価の高い依頼の増加
- 新たな窓口として開設したLINEでのお問い合わせ増加
と、実際にリニューアルの効果を目の当たりにしていますが、じつはリニューアルを検討しはじめてから約2年がかかりました。
一度既存ベースにデザイン制作を進めるも、社内から
・新しい感がない
・すでに10年以上経っているため、今からこの先も対応できるデザインに刷新したほうがよい
・コンセプトから見直すべき
といった意見があり、このデザインの採用を見送ることになりました。
ちょうどこのころ、CSS Nite in KOFU Vol.8
「ブランディングを意識したwebデザイン そのプロセスと方法について」
に参加し、実際にこのプロセスを取り入れて進めることになりました。あらためて着物のお直し.comのアイデンティティの理解を深め、感覚の差異が生まれないデザイン開発を目指します。
ペルソナ設定
まずはターゲットとなるペルソナを決定する話し合いを行いました。
既存サイトのお客様のお申込み情報にもとづいて性別や年齢を決定。
そして、サイトのアクセス分析から、居住地域、所有するデバイスを抜きだしました。
そこからは想像していく作業です。
より具体的に想像するために「この人っぽい」という人の写真を探し出し、この人はどういう人か想像を膨らませます。
「着物を趣味として着る人は比較的収入が安定して時間とお金にゆとりがあるのではないか。」
「そうなると職業は…正社員ではなく、パート。子育てもひと段落しているから子供は中学生以上。」
「着物を着ていく場がある人ということは、着物を着る習い事をしているのでは。」
「着物やお茶をたしなむ人であれば、きっと優雅な時間を過ごすことにあこがれを抱いているのではないか。」など
妄想の中の人物像をより具体的に固め、ユーザーストーリを作ります。
そして出来上がったペルソナ「池田 洋子」さんはこのような方でした。(あくまで架空の人物です。)
ブランドパーソナリティ、サイトパーソナリティの設定
さらにお客様ではなく「ブランド」自体、着物のお直し.com についても考えます。
ブランド、会社の目に見えない概念を人に例えることで、そのブランドならではの個性を見出し確立していきます。それにより競合他社との差別化、さらには社内外で意識を統一していくことができます。
・ブランド構造の確認(リニューアル後の理想)
・ブランド資産(機能的価値、心理的価値、情緒的価値)差異の確認
・ブランドパーソナリティの掘り下げ、策定
・ビジュアルデザインのキーワードを抽出
ホワイトボードに書きあがった最終的な内容になりますが
会社自体、ブランドについてを人に例えるとどんな人なのか、人柄など、ここまでの考察に一番時間がかかりました。
その後、図書館に行ってイメージボードのもととなる資料を集め。
ブランドパーソナリティの確立
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サイトパーソナリティ
↓
イメージボードの作成
↓
サイトデザイン(ビジュアル)へ落とし込む
↓
▼最終デザイン
このプロセスで制作を行ったことにより、ブランドイメージをさらに活かせるデザインに仕上げることができました。結果としてCVアップにつながっていったと実感をしています。
クライアント様にも感覚の差異が生まれない「本当のデザイン」「意味のあるデザイン」に加え、なによりもユーザーのためのデザインを常に考えご提案を行っています。ウェブデザインのお悩みなどありましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。