SNSを活用したファンづくりのコツ
「企業がSNSを運用する」ことが何につながるのか…
私は企業SNSはとても有効な『ファンづくりの場』だと考えて取り組んでいます。
特に新型コロナウィルスの影響、外出自粛の動きの中で増加傾向にあるSNS利用率やそのなかでの企業SNSへの印象の変化があり、さらに「企業SNS」が効果的なってきているのではと感じています。
インターネットやSNSが普及する前までは、企業とお客様の接点は郵便物やチラシなどの広告や来店時の接客などのリアルな場が主流でしたが、今現在は個人がインターネットやSNSを利用・活用しているため、企業がひとりひとりのお客様とつながる場が増えました。
変化してきた企業とお客様との関係の中で企業がSNSを運用するメリットはたくさんあります。
その中で私が重要だと感じたのは以下の4つです。
1.企業の世界観を共有できる
ブランドの世界観やミッションを統一して投稿し、共有することでブランド価値の浸透が可能になる。
2. 企業側から発信できる機会が増える
社内でのSNS運用=広告費自体は無料。
更新頻度を上げていくことによってお客様が目にする確率が高くなり、いざというときに思い出してもらう。
3.コミュニティをつくる=ファンが増える
単純にフォロワー数を増やすことを目的とするのではなく、「コミュニティをつくっていく」ことによって、企業と消費者(お客様)の関係性が深められ、信頼してもらえるような「ファン」が増える。
4.双方向性コミュニケーションが可能
1対1の双方向コミュニケーションが可能になるため、お客様との接点も増える。
さらにコミュニティからユーザー心理を見出すことができ、さらなるサービス向上につなげられる
ただし、これらのメリットも運用してすぐに得られるものではありません…!
企業として方向性を統一して更新・運用をし、丁寧なコミュニケーションを図ることで関係性を積み上げていく必要があります。
さらには複数のSNSプラットフォームでも情報を使いまわすのではなく、プラットフォームの性質に合った発信をすることで効果的にファンの獲得が可能になります。
各プラットフォームの特徴
Twitter:親近感と話題性で「拡散」による認知が得意
1回の投稿で140文字以内のテキストと画像・動画などを投稿できるSNSです。
投稿自体はマイクロブログといわれるような文字数が限られたシンプルなものですが、それを見た人が「リツイート」することによってさらに拡散が無限に広がっていく可能性があることが一番の強みです。
また、企業側がユーザーの投稿をリツイートすることでコミュニケーションが生まれやすいプラットフォームです。
Twitterはほかのプラットフォームに比べ、おもしろいと思ってもらえるコンテンツが響きやすく、情報の即時性、独自の切り口、キャラクター性などを意識し、人に「共有したい」と思わせるコンテンツを発信していくことが重要です。
▼活用参考事例
その理由は、一般的に使われている合成添加物をできる限り天然由来の素材に置き換えてアイスをつくっているからです🎵
温度変化に弱いため、温度が不安定な家庭用冷凍庫での保存状態を想定して、アイスには表示義務のない賞味期限をあえて付け品質管理をしています😊 https://t.co/DQron2ljSC— シャトレーゼ【公式】 (@chateraise_jp) July 10, 2020
△ ユーザーのツイートを引用リツイートすることでコミュニケーションが取れる
作ってみれば案外めんどくさい料理の代表格、ポテトサラダも、ホットクックがあれば少しは楽になります。ゆで卵も野菜もいっしょに自動で茹でるので。無水で。 pic.twitter.com/6wEQTrxvfa
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) July 9, 2020
△ Twitter上で話題になった「ポテサラおじさん」に便乗するような即時性のある投稿
Instagram:ユーザーの興味・共感を視覚的に訴えることが得意
こちらはTwitterとは対照的に画像・動画を共有するためのSNSです。投稿時につけるハッシュタグによって情報の露出を増やしたり、独自のコミュニティを形成していくことが可能です。
視覚に訴えかけるような「映える」写真が効果的なので、「いいね」と思われるような写真と詩的なキャプションを統一して投稿することで世界観が統一され、ファンを作りやすいプラットフォームです。
また、最近は「○○の作り方」のようなハウツー系の投稿や雑誌のように読ませる読み物系の投稿も増えてきています。
▼活用事例
Facebook:企業としての広報・サポートからコミュニティまで
すこし下火になりつつあるFacebookですが、こちらは利用者の年齢層がやや高めなのが特徴です。
実名制のため、リアルのつながりが重要になるプラットフォームなので、知り合いによってシェアされたという安心感・信頼感が生まれるという部分が特徴です。
そのため、面白さだけに振り切りすぎない情報発信でユーザーに興味と信頼感をもってもらい、コミュニティに参加・シェアしてもらえるような投稿が効果的です。
▼活用事例
複数のプラットフォームを活用:人目につく頻度が上がる
Twitter、Instagram、Facebook、Youtubeなど様々あるプラットフォームを使い分けて活用する企業も増えてきています。
特に、YoutubeやTikTokなどの動画コンテンツは5Gの時代に向けて需要が高まる傾向にあります。
プラットフォームに合った打ち方をすることで効果があがりますが、その分運用や管理は片手間ではなかな充実できないので本腰を入れて取り組んでいく必要があります。
▼活用事例
△ 美容院が開設しているヘアケアに関するYoutubeチャンネル
△ ハードオフの楽器での演奏が話題に!
複数プラットフォームの活用事例
少し前にTwitterで話題になっていたこちらのツイートで紹介されていた「伊藤久右衛門」のプラットフォーム別の運用が秀逸なので、ご紹介。
Facebookの使用方法について調べていたら、伊藤久右衛門さんのSNSの活用がすごすぎるのを見つけたので共有。
同じ画像でプラットフォームによってここまで分けるのか。見習いたい pic.twitter.com/QjmApQZdi8
— 大渕雄生 (@obuchi_yuki) May 4, 2020
Twitter:https://twitter.com/itohkyuemon
=「中の人」のキャラクターが分かるようなコミカルさを押し出している。
Instagram:https://www.instagram.com/itohkyuemon/
=「映える」写真とポエム感のある「キャプション」にまとめている。
Facebook:https://www.facebook.com/itohkyuemon
=正統派の売り文句を比較的長めの文で記載。
使用しているもとの写真は同じものなのに、各プラットフォームに合わせて文体や写真のトリミングも変えた運用が絶妙です。写真も内容もすべて変えるというのは難しい場合でもこのようにプラットフォームの特徴に合わせた運用ができると良いですね!
なによりも一番大事なこと
ということでSNSのプラットフォーム別の特徴などご紹介してきましたが、私が「戦略」よりも大事だと思っていることが「誠実さ」と「丁寧なコミュニケーション」です。
仕事やお客様に対して、誠実に、丁寧に、コミュニケーションができないことには、いくら戦略があっても活かされないのではないかと思います。
もちろん、プラットフォームの特徴にあった内容を投稿するなど、戦略が必要になる部分もありますが、インターネット上とはいえ「人と人とのつながり」です。
これに関してはリアルでの接客とまったく変わらないと思います。
参考記事
・『新型コロナで「良くも悪くも企業SNSの見方が変わった」と、4割以上が実感【アライドアーキテクツ調べ】』
https://webtan.impress.co.jp/n/2020/05/08/35944
・『今ダイレクトマーケティングが熱い理由。特徴と成功事例を解説』
https://ferret-plus.com/13944
・『2019年はInstagramに何が起きた1年だったのか?データをもとに振り返ってみた』
https://note.com/areegaga_21/n/n1ec0904d6f77
・『【YouTubeチャンネル】運用の参考になる12の企業アカウント #神運用』
https://note.com/taikimori/n/n80b58c2bdc6a